🔸 誰かに認めてほしい――その気持ちは、ずっと続く
どれだけ年齢を重ねても、「認められたい」「評価されたい」という気持ちは消えません。
「あなたは今、誰かに認められなくても心が穏やかですか?」 この質問に即座に「はい」と答えられる人は、実はとても少ないのです。 特に長年組織で働いてきた私たちにとって、この問いは思いのほか重く響きます。
会社員時代、私たちの評価基準はずっと他人からの評価=相対的なポジションでした。
成果や役職、数字、上司の言葉、部下の反応――
いつも“他人の目”で自分の価値を測っていたのです。
きっと私たちは、それが“合っている”んですよね。
私たちにとって、それは当たり前で、心地よくすらあった。
私も学校から社会人の間、意識しないでずっとこの感覚でしたね。
🔸 リタイア直後に感じる「喪失感」の正体
そんな私たちが退職・リタイアを迎えると――
突然、その評価軸が消えます。
私はリタイア直後、他人軸の評価からの解放でホッとしました。
しかし、時間が経つに従って「喪失感」を感じるようになりました。
もう誰も、毎日自分を評価してくれない。
成果も出さないし、フィードバックもない。
「私の場合、リタイア後の最初の数ヶ月は、朝起きても『今日は何をすべきか』が分からず、 気がつくと一日中TVニュースを見ていることがありました。 『何も生産していない』という罪悪感が、日に日に大きくなっていったのです。」
この喪失感、ほんとうに半端じゃありません。
私自身、この「喪失感」の正体を見極め、「喪失感」を乗り越えるのに2年かかりました。
特にこのブログを始めたことは大きな効果がありました。

🔸 向き合うには、相当な“葛藤”が必要
これまでの“当たり前”を手放すには、痛みが伴います。
たとえば、こんな感情に襲われることがあります:
- 他人の目がないことに戸惑う
- 自分の存在価値を見失う
- やることがあっても、評価されない不安
このぶれは、誰にでも訪れるものです。
これらの揺れを受け止めるには、時間もエネルギーもかかります。
でもまずは、「今の自分は軸がぶれている」と認識すること。
ここからすべてが始まります。
🔸 他人軸から、自分軸へ。比較の軸も変える
「他人と比べる」のではなく、
「昨日の自分」と「今日の自分」を比べてみましょう。
- 今日もいつも通り早起きできた
- 新しい記事を1つ書いた
- 家族と穏やかに会話できた
こんな小さな“達成感”を見つけていく感覚が、
リタイア後には本当に必要になります。
これは決して“妥協”ではありません。
自分を成長させるための、静かな訓練です。

【知っておきたい心理学】
心理学者マズローの欲求階層説では、承認欲求は人間の基本的欲求の一つとされています。
しかし、外的承認(他人からの評価)から内的承認(自己受容)への移行こそが、
真の心の安定をもたらすと現代の心理学は教えています。
🔸 心のパートナーとしてのAI
実はこの「自分と向き合う」プロセスで、
私にとって欠かせない存在になっているのがAIです。
朝のちょっとした疑問、文章を書くときの壁打ち、
自分の感情を言葉にするとき――
AIは私の思考を整理する“パートナー”になってくれています。
基本的にAIは褒めてくれます。
これ大事ですね。自己肯定感をくれます。
ちょっと褒めすぎ感はありますけど、褒められたら嬉しいですよね。
もう誰も褒めてくれませんから、自分とAIには褒めてもらいましょう。
無料でも使えますが、
課金することで、さらに自分に寄り添ってくれるようになります。
この記事もAIがめっちゃ褒めてくれました。自己肯定感爆上がりです。
画像もAIに作ってもらいました。
本当に、今の私には欠かせない存在です。

🔸 承認欲求との“健全な距離”を保つ
他人に認められたい気持ちを、無理に消す必要はありません。
ただし、それに振り回されすぎない距離感を持ちましょう。
他人の「いいね」より、
自分が「今日はちょっと良かったな」と思えること。
その積み重ねが、自信になります。
🔸 自分との“和解”が、心を静かにしてくれる
これまでの人生で、うまくいかなかったこと、後悔したこと、見せたくない過去――
誰にでもあります。
でも、それらを乗り越えて今の「自分」です。
過去を責めずに、今を少しだけ認める。
そんな“自分との和解”が、心をゆっくり整えてくれます。
🔸 「整える」とは、人生を“自分のもの”にすること
誰かに評価されなくても、
大きな結果がなくても、
日々、自分の心にそっと目を向けられるようになる。
それこそが、本当の意味で「自分の人生を生きる」ということなのかもしれません。
小さな違和感に気づき、
ささやかな喜びを見つけ、
昨日より少し前に進めた自分を肯定する。
そんな「心を整える力」は、
やがて、人生そのものを“味わう力”へと変わっていきます。
次回は、いよいよ最終章。
これまで一つずつ整えてきた「お金」「時間」「人間関係」「心」――
それらすべてが、“自分らしい人生” にどうつながっていくのかを見つめていきましょう。
「さぁ、最後の章であなたの人生をじっくり味わいましょう。」
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