🟢STEP1:退職前後のお金と手続き【実践編】

退職前の事前準備と退職直画のお金の話

退職したら、少しのんびりしようかな――そんなふうに考えていた私でしたが、実際に定年を迎えてみると、まず驚いたのが「やるべき手続きの多さ」と「思っていた以上に出ていくお金」でした。

このSTEPでは、私が退職前後に実際に行った準備と対応を、リアルな体験としてお伝えします。

◆ 退職前にやっておいてよかったこと

🔹 銀行口座の整理とネットバンクへの移行

現役当時、会社指定の銀行口座やら昔から持っている口座を複数持っていましたが、楽天銀行と住信SBIネット銀行に集約しました。
ネット銀行は振込やATM手数料が無料になり、管理もとても楽になりました。
生活自体もキャッシュレスに変更しました。

🔹 クレジットカードの見直し

年会費のかかるカードは解約し、年会費無料かつ還元率の高いものに変更しました。
定年後無職になるとカード契約も難しくなるかもと思い、現役の時に加入しました。
Amazonカードと三井住友NLカードの2枚となりました。

あと意外といいのが「Kyashカード」です。設定でセキュリティーが自在に調整できるので、普段使いにおすすめですよ。

🔹 民間保険の解約

生命保険・がん保険・個人年金保険・傷害保険など、退職後には不要と判断し、すべて解約しました。
必要なのは「保障」より「備え」だと気づいたからです。
解約してみて、いかに保険会社が儲けていたのか実感しました。

🔹 キャッシュフロー表の作成

年金、退職金、投資収益などの収入と、生活費・医療・趣味などの支出を見える化。
スプレッドシートでざっくり作ってみるだけでも、安心感がまったく違いました。

これ一番大事です。これをしっかり作りましょう。
今でもこれをメンテナンスしながら収支をチェックしています。

◆ 退職後にすぐ必要だった手続き

🔹 健康保険は「任意継続」を選択

前職の健康保険をそのまま2年間継続する任意継続制度を選びました。
計算すると国保より金額的にはちょっと安かったのと、健康診断がついていたので任意継続にしました。

🔹 失業保険(基本手当)を受給

私は定年退職でしたので、速攻でハローワークでの手続きをして、雇用保険の基本手当を受給することができました。
「働く意思」があることが前提ですが、再就職の意思表示をして月2回の求職活動をすれば支給されます。

🔹 住民税・所得税の仕組みを理解

退職後も住民税は前々年・前年の分が請求されます。
私の場合3月退職でしたので、この時点では前々年の住民税を支払っていました。
さらに6月になると、前年分の住民税の請求もきます。

実は、上でもらった失業保険は住民税の支払いで消えました。これはショックでしたね…。
退職される時はここ、ほんとうに要注意ですよ。
「住民税支払い」が来て焦らないよう、あらかじめ準備しておくのが大切です。

🔹 年金保険料の負担は60歳で原則終了

国民年金の支払いは60歳で一区切り。私は「任意加入」は選ばず、そのまま終了としました。
支払いがなくなるというだけで、少しホッとしたのを覚えています。

◆ STEP1のまとめ

退職は終わりではなく、「生活の仕組みを作り直す」始まりです。

お金の流れ、保険、税金、そして年金への橋渡し。これらを整理することが、安心してセカンドライフを始める第一歩になります。

ポイントは、「辞める前に動くこと」そして「退職後すぐに行動すること」。

このSTEP1を通して、あなた自身の「安心できる土台」をしっかり築いていきましょう。


👉 次は STEP2:「退職年の税金と確定申告」 に進みます。
払いすぎた税金を取り戻す方法を、実例を交えてお伝えします。

STEP2:退職年の税金と確定申告【税務スキル編】

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