62歳から繰り上げ受給を選択
退職後、「年金っていつから受け取るのが正解なんだろう?」と悩んだ方は多いのではないでしょうか。
私自身もかなり悩みましたが、最終的に62歳からの繰上げ受給を選択しました。
このSTEPでは、一般的なモデルケースを使って「62歳から繰上げた場合」と「65歳から通常受給した場合」を比べながら、年金受給のタイミングについて一緒に考えていきます。
■ 前提条件(モデルケース)
- 通常受給(65歳〜):月15万円(年間180万円)
- 繰上げ受給(62歳〜):0.88倍 → 月13.2万円(年間158.4万円)
- 年間差額:21.6万円
- 繰上げ受給期間(62〜64歳の3年間):158.4万円 × 3年 = 475.2万円
■ 損益分岐点の考え方
損益分岐点とは、「65歳からの受給」の累計額が、「62歳から受給を始めた場合の累計額」を上回る年齢のことです。
- 年間差額21.6万円で475.2万円を取り戻すには約22年かかる
- よって、65歳+22年 → 87歳が損益分岐点
つまり、87歳より前に亡くなれば繰上げの方が有利という見方ができます。
まぁ、だいたい平均寿命あたりが損益分岐点になるように設計されているんでしょうね。
■ インフレや税金を考慮すると?
- インフレが年2%あれば、将来の年金の実質価値は下がっていきます
- 早めに受給して使った方が、「お金の価値」が高いタイミングで活用できます
- 所得が少ないうちに受け取れば、税金や社会保険料の負担も軽くなることがあります
こうした要素を加味すると、損益分岐点は90歳〜98歳くらいに延びることもあります。
「長く生きるほど得」になる仕組みだけど、それを前提にするのも難しいですよね。
■ 私の選択:62歳からの受給
私は、以下の視点で考えて62歳から繰上げ受給を選びました。
- インフレ(年2%)による年金の実質価値の減少
- 税金・社会保険料の支払い総額を抑えたい
- 受け取った年金を投資に回すことで資産形成に使いたい
- 定期的な収入があるという安心感が大きい
退職後は「ストック」と「フロー」の両方がそろってこそ、安心して暮らせます。
60代はまだ元気。「黄金期」を楽しむために、私は今を重視する判断をしました。
■ STEP3のまとめ
年金の受給開始時期は、「早くもらうか」「遅くもらうか」だけの話ではありません。
それは、あなた自身の…
- ライフスタイル
- 健康状態
- 収入と支出のバランス
- 税金や社会保険料への理解
- インフレや資産運用の考え方
…などと照らし合わせながら「自分なりの答え」を出すことが大切なんです。
私は「早くもらって今を楽しむ」を選びましたが、「増額を狙って繰下げる」も間違いなく正解の一つ。
あなたにとっての正解を、一緒に見つけていきましょう。
👉 次は「STEP4:リタイア後の支出と生活費の見通し」に進みます。
STEP4:リタイア後のお金の使い方激変【私の実体験】
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