■ 1. 忘れられない“足裏の感覚”
アクセルを少し踏み込む。
エンジンが「了解」と応えるように、トルクがスッと立ち上がる。
その瞬間、音と加速と鼓動がひとつのリズムで揃う。
この感覚を、私は長年クルマに求めてきた。
けれど、電子制御が進むほどにその“右足の喜び”は薄れていった。
そんな中、私の心を掴んだのが――JBエンジンだった。
■ 2. JBエンジンは、機械の呼吸を感じる心臓
4気筒DOHCツインカムターボ。
わずか660ccながら、金属的で繊細な鼓動を持つ。
JB-DETは単に「速い」わけではない。
アクセルの踏み方ひとつで、
音色が変わり、トルクの出方が変わり、機嫌までも変わる。
右足の角度に、機械が呼吸を合わせてくる。
この“生き物感”が、たまらない。
■ 3. 「右足の快感」の正体
なぜJBエンジンは、ここまで気持ちいいのか?
答えはシンプルだ。
それは「遅れがない」からだ。
電子スロットルでも、CVTでもない。
アクセルワイヤーが、私の右足とスロットルを物理的につないでいる。
踏めば空気が吸い込まれ、ガソリンが燃え、クルマが動く。
この直接性が、身体に快感を生む。
「踏んだ分だけ進む」──
当たり前のようで、今やほとんど失われた体験だ。
■ 4. 今のクルマに足りないもの
現代の軽自動車は静かで、燃費が良く、安全だ。
でも、右足で会話する感覚はもうほとんどない。
音は演出され、加速は制御され、反応はアルゴリズムが決める。
それは便利だけれど、
あの“呼吸の合う感じ”──JBのような手応えの美学はもう味わえない。
■ 5. ムーヴカスタムRSを妻の通勤車に選んだ理由
いま私は、MAX RSに乗っている。
JBエンジンのフィーリングが本当に気に入っていて、
この右足の快感を「残したい」と思った。
だから妻の通勤車にも、あえてJB搭載のムーヴカスタムRSを選ぶことにした。
もしどちらかが壊れても、どちらかが残る。
それだけで安心できる。
いや、それは“エンジンを守る”というより、“感覚を残す”選択だと思っている。
■ 6. JBと共に生きるということ
JBエンジンは、単なる古い機械ではない。
僕にとっては、
「機械がまだ人の感覚に従っていた時代」の象徴だ。
右足で呼吸し、耳で回転を感じ、心で速度を掴む。
そんな原始的で贅沢な時間を、これからも大切にしていきたい。
いつかこのエンジンが市場から消えても、
私のガレージにはまだ、JBの鼓動が生きている。
◆ 終わりに
JBは、右足に忠実で、心に正直なエンジン。
そして、運転を「操作」ではなく「対話」にしてくれる稀有な存在だ。
この感覚を知ってしまったら、
もう“便利な車”には戻れない。
それでいい。
私にとって運転とは、機械と心が共鳴する時間だから。

コメント